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篠田真由美:黒影の館−建築探偵桜井京介の事件簿− [├ 篠田真由美]
傷心の旅に出た若き神代宗。
謂れなき殺人容疑と「館」を巡る忌まわしい事件とは!?
封印されていた過去、神代と桜井京介の出会い!
1980年秋、突然の養父の死。
神代宗は傷付いた心を埋めるため訪れた北の町で、
謂れなき殺人の罪をきせられてしまう。
疑惑が晴れぬまま土地を支配する久遠(くどお)家の「館」に軟禁され、
血塗られた過去を目撃することに。
謎の美少年・アレクセイが悲劇の真相を語り始めたとき、銃声が轟く!
ついに物語はクライマックスへ加速する!!
講談社:BOOK倶楽部より
「建築探偵桜井京介の事件簿」シリーズの最新作でございます。
今まで、謎に包まれていた[神代宗]と[桜井京介]の出会いが描かれたこの作品。
突然の養父の訃報に、急遽イタリアより帰国した[神代宗]が、
以前より謎な人物として登場している[門野氏]と共にある地へと旅立ちます。
どこに行くのか、目的は何なのか、何も分からないまま連れて行かれる神代。
その着いたホテルで門野に紹介されたは、埋蔵金を探す事を生業とする猿橋だった。
「この地に眠る、カクレキリシタンの埋蔵金」を探しに来たと豪語する猿橋。
しかしその夜、神代が眠るすぐ側で「殺人」が行われる。
何も理解できないまま、「殺人者」としての疑惑をかけられ戸惑う神代。
その神代を救ったのは、その村より奥にそびえる「久遠の館」に出入りする、
[真鍋]という医師であった。
と、ここまでが神代と京介が出会うこととなるまでの、いきさつですね。
館に着いた神代がまず目にしたのは、青く煌めくステンドグラス。
その美しさに見とれる神代のそばに、謎の美少年・アレクセイがよってきます。
まぁ、ここまで言ってしまえば想像通りで、アレクセイ=京介ってわけです。
篠田さん独特の分かりにくく、回りくどい言い方が少なかったように感じ、
とてもラクに読むことが出来た気がします。
ただ、新書判で428Pなのでかなりのボリューム感はありますね。
突然目の前からいなくなった、[桜井京介]について[蒼]と[深春]に
詰め寄られて神代が昔話を語っているという形なので、
門野との出会い・ホテルでの事件・久遠の館での出来事すべてが、
神代視点にて描かれており、神代の心の中の悪態とかも含まれています。
館に滞在している間にも、様々な事件に巻き込まれます。
そんな中で次々と明るみになっていく、過去に起こった忌まわしき出来事。
その真相に神代が近づいていくたびに激しくなる神代への妨害。
遂にアレクセイの心の奥深くに根付く、「母の死」の真実に辿りついた時、
神代がとった行動とは!?
っと面白さが頂点に達した所で、神代のお話は終了。
蒼と深春どうように、読んでいる自分までもが「えぇーーーー?」と
叫びたくなってしまうほどの、グッドタイミングで区切られます。
そのくらいに楽しく読めたので、私的には大変満足でございます。
kintarowが滞在するの?
by BlogPetのぱみゅぅタン (2009-03-15 15:34)